ダウン症について

ダウン症(21トリソミー)

ダウン症とは21番染⾊体がトリソミーとなる事で発症する疾患です。
誰にでも発症する可能性があり、また先天性疾患の中でも特に多く⾒られます。
症状として知的障害と、⾝体的異常の⼆つが⾒られます。
染⾊体異常による疾患でもっとも多く、 妊婦の年齢が⾼くなるほどにダウン症のリスクが⾼くなる傾向があります。
出⽣頻度は1,000⼈に1⼈の割合ですが、⺟親の年齢が35歳時の場合、おおよそ400⼈に1⼈の割合となります。

出生確率
1,000人に1人の割合
(妊婦さんの年齢が高くなるほど確率が高くなる)
症状
成長障害、知的障害、特徴的な顔つき、筋肉の緊張低下、視覚障害、排便や排尿の機能障害など
合併症
先天性心疾患、泌尿器系合併症、白血病、甲状腺機能亢進症など
予後
ダウン症の予後は13,18トリソミーなどと比較すると大半が良好であり、多くの方が成人まで成長します。 ダウン症の症状は個人差が大きく、全ての出生児の予後が良好であるとは限りません。

ダウン症の出⽣率と⺟親の年齢

⺟親の年齢が⾼齢になるにつれて、ダウン症の出⽣頻度が⾼くなる事がわかっております。

母親の年齢(出産時) ダウン症の出生頻度
20-24歳 1,670人に1人
25-29歳 1,250人に1人
30歳 950人に1人
31歳 910人に1人
32歳 770人に1人
33歳 630人に1人
34歳 500人に1人
35歳 390人に1人
36歳 290人に1人
37歳 230人に1人
38歳 180人に1人
母親の年齢(出産時) ダウン症の出生頻度
39歳 140人に1人
40歳 110人に1人
41歳 80人に1人
42歳 60人に1人
43歳 50人に1人
44歳 40人に1人
45歳 30人に1人
46歳 23人に1人
47歳 18人に1人
48歳 14人に1人
49歳 11人に1人
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ダウン症の診断について

診断⽅法は出⽣前と出⽣後で異なります。

  • 出生前

    NIPT

    ⾎液検査

    超⾳波検査

    絨⽑検査

    ⽺⽔検査

  • 出生後

    乳児の顔つきなど

    ⾝体的特徴の診察

    乳児の⾎液検査

出⽣前では、NIPT、⾎液検査、超⾳波検査、絨⽑検査、⽺⽔検査によって検査を⾏うことができます。
これら5つの検査のうち、診断を確定できるのは絨⽑検査、⽺⽔検査の2つだけとなり、他の3つでは異常の可能性が⾼いかどうかを診断します。陽性と診断された場合には、確定診断を受ける必要があります。
出⽣後に診断を行う場合は、乳児の診察、⾎液検査の2つで調べます。
ダウン症は多くの場合、合併症を持っている可能性もあるため、早めに診断を⾏い、治療を開始する必要があります。

ダウン症の治療

ダウン症に対しての根治的な治療法はありません。
合併症などに対して、症状の緩和や手術による治療を行なっていきます。
成長発達の遅れなど、生涯にわたってサポートが必要となる場合には、専門家による療法など、お子様にあった療育を行います。
適切な治療を行うことにより、他の染色体疾患に比べ、予後は良好であり、多くの方が成人まで成長されております。

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