妊娠初期からおすすめ・NGの食べ物とは?赤ちゃんへの影響も徹底解説!
妊娠中はママの食生活がそのまま赤ちゃんに影響する時期です。妊娠前は食べ物の栄養バランスを気にしなかった方も、赤ちゃんの発育に影響するとなると別問題!ということもあるのではないでしょうか。そこで今回は、妊娠初期におすすめの食べ物やNGとされる食べ物、栄養が偏った場合どんな影響が出るのかについてご紹介します。
食事が赤ちゃんに影響するのはいつから?
妊娠中の食事が赤ちゃんに影響するのは、いつからなのでしょうか。妊娠直前に、うっかり「妊娠中に控えた方がいい食べ物」を食べてしまった時には不安でいっぱいになりますよね。
実はママが食べたものが赤ちゃんに影響するのは、胎盤ができあがる妊娠16週あたりからなんです。その時期までは、卵黄嚢(らんおうのう)と呼ばれる器官から栄養をもらっています。
つわりの時期は無理して食べなくてもいい
妊娠初期から心がけたいのはバランスのいい食事ですが、つわりで気分が悪い時にはたくさん食べるのはつらいものがありますよね。前項で述べた通り、妊娠16週まではママの食べたものが赤ちゃんに影響することは少ないので、無理してたくさん食べる必要はありません。食べられそうなときは、次に紹介する妊婦さんにおすすめの食べ物を食べて、効率よく栄養を摂取しましょう。
妊娠初期からおすすめの食べ物
妊娠中におすすめの食べ物にはたくさん種類があります。「たくさんあって忘れてしまう!」という方は「まごわやさしい」を覚えると、簡単に思い出せますよ。
妊婦さんに覚えてほしい「まごわやさしい」とは?
「まごわやさしい」とは、食事に積極的に取り入れたい食べ物の頭文字を並べた言葉で、妊娠中にももちろんおすすめ!具体的にご紹介しましょう。
「ま」納豆や枝豆などの豆類
「ま」は豆類で、納豆や枝豆、豆腐などです。豆類は植物性のタンパク質が多く含まれています。タンパク質は赤ちゃんの発育に必要不可欠な栄養素。意識して取り入れるようにしましょう。
「ご」ごまやナッツ、アーモンド
「ご」はごまやナッツ類を指します。具体的には栗やくるみ、カシューナッツ、アーモンドなどです。タンパク質やミネラル、鉄分などが含まれています。鉄分は貧血予防に効果的。妊娠中は赤ちゃんの発育をサポートするために血液量が増えますが、赤血球が2割ほどしか増えないため、血が薄まった状態になります。妊婦さんは貧血になりやすいので、積極的に鉄を含む食材を料理に取り入れてくださいね。
「わ」わかめやひじきなどの海藻類
「わ」は、わかめやひじき、海苔や昆布などにあたります。海藻類には食物繊維やカルシウムなどが多く含まれています。食物繊維は腸内環境を整えて便秘を予防し、カルシウムは赤ちゃんの骨や歯となる、重要な栄養素です。
「や」野菜、とくに緑黄色野菜
「や」は野菜を指し、ほとんどにビタミンやミネラルが多く含まれています。とくに妊婦さんに摂取してほしいのは、にんじんやほうれん草、かぼちゃなどの緑黄色野菜。緑黄色野菜には「葉酸」が豊富に含まれており、妊娠初期に摂取することで、先天異常である神経管閉鎖障害の発症リスクを減らす可能性も。
「さ」魚、とくにさんまやあじなどの青魚
「さ」は魚を意味し、中でもおすすめなのが、さんまやあじなどの青魚です。タンパク質やカルシウムが豊富で、赤ちゃんの発育をサポートします。料理のバリエーションが豊富で、おやつに小魚を食べるのもおすすめです。
「し」しいたけやしめじなどのきのこ類
「し」はしいたけやしめじ、えのきなどのきのこ類が含まれます。きのこはビタミンDや食物繊維が豊富。ビタミンDには妊婦さんに必要不可欠なカルシウムの吸収をサポートする働きがあるため、カルシウムが摂れる食べ物と一緒に食べるよう心がけましょう。
「い」いも類、とくにじゃがいもやさつまいもなど
「い」はいも類を指し、じゃがいもやさつまいも、こんにゃくなどが該当します。いも類は炭水化物や食物繊維、ビタミンCを多く含有。ビタミンCは鉄分の吸収を助ける働きがあり、とくに野菜に含まれる鉄分はそのままでは体に吸収されないので、いも類を一緒に食べるのがおすすめです。
そのほかのおすすめの食べ物
まごわやさしい以外で妊婦さんにおすすめしたい食べ物を紹介します。
カルシウムたっぷり「ヨーグルト」
ヨーグルトはカルシウムが豊富。おなかの調子を整えるためにおすすめの食べ物です。しかし、妊娠中は、バランスよく適量を食べるよう心がけましょう。何事も過剰摂取はよくありません。
ビタミンB12が豊富な「貝類」
あさりやしじみ、はまぐりといった貝類にはビタミンB12が多く含まれています。ビタミンB12は貧血予防の効果が期待でき、ビタミンB群はタンパク質や炭水化物などの代謝を高めるような働きも。ほかの食べ物との組み合わせを意識しながら食べたい食材です。
妊娠中に注意したい食べ物
普段何気なく食べているものでも、妊娠中は控えたいものがいくつかあります。ここでは妊婦さんが食べてはいけないものの一覧を紹介します。
妊娠発覚時から控えたい「お酒」
妊娠中のアルコール摂取は赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼします。アルコールを摂取してしまうと「胎児性アルコール症候群」や「先天性疾患」を発症してしまう可能性も。また妊娠2週目までに大量のお酒を飲むと流産の確率が上がる可能性があるというデータも。妊娠を希望している場合や妊娠がわかってからは禁酒しましょう。
食中毒や感染症に注意「生肉、生魚」
食中毒を起こす可能性のある生肉、生魚も注意が必要です。妊娠中は嘔吐や下痢で脱水症状となると子宮収縮を起こす場合もあります。生肉に生息する「トキソプラズマ」と呼ばれる寄生虫は、体内に入ると赤ちゃんが感染症にかかり、発育不全や肺炎を起こす原因にも。妊娠中はしっかり火を通して食べるようにしましょう。
水銀が蓄積している「大型の魚」
まぐろや金目鯛、メカジキなどの大型の魚には赤ちゃんに有害な水銀が蓄積されています。水銀を妊婦さんが大量に摂取した場合、赤ちゃんの中枢神経に影響が出る可能性も。80gを週に1回までであれば食べても問題ありません。適量を心がけるようにしましょう。
食中毒に注意「非加熱の乳製品や加工品」
食中毒で注意したい食べ物に、非加熱の乳製品や加工品があります。具体例を出すと、生ハム、ナチュラルチーズやスモークサーモンなどです。これらには食中毒を引き起こす「リステリア菌」が含まれている可能性があります。リステリア菌は赤ちゃんに悪影響を及ぼすケースがあるので、妊娠中は控えるようにしましょう。
妊娠中に避けたいお菓子
妊娠中に避けたい食べ物をご紹介してきましたが、お菓子はどうでしょうか。食べてはいけないお菓子というほどではなくても、食べすぎると赤ちゃんに良くないお菓子はいくつかあります。
・スナック菓子…脂質が多く、高血圧や糖尿病につながりやすい
・人工甘味料や添加物が含まれるもの…食べすぎると健康被害が出る可能性も
・アルコール入りのお菓子…ウイスキーボンボンやお酒で漬けたドライフルーツなど、胎児アルコール症候群となる恐れがある
・カフェイン入りのお菓子…高カカオチョコレートのようなカフェインを多く含むお菓子はカフェインの過剰摂取につながりやすく、赤ちゃんの発育に影響する可能性も
食生活が乱れるとどうなる?
妊娠中は体調不良やストレスで食生活がボロボロになることもあるかもしれません。しかし、妊娠中の栄養バランスの乱れは赤ちゃんに大きく影響します。栄養が足りない場合や過剰摂取が続いた場合に、どんな症状が表れるのでしょうか。
栄養が足りない場合
栄養が不足している場合、次のような症状が表れることがあります。
早く生まれるほど注意「早産」
妊娠22週から妊娠36週までに出産することを早産と言います。早く生まれてしまうと新生児集中治療室(NICU)で治療を行う必要があり、早く生まれるほど、重い障害が残る可能性が高くなります。
早産の一歩手前「切迫早産」
早産になる危険性が高い状態のことです。おなかの張りが頻繁に起きて子宮口が開き、赤ちゃんが出てきそうな状態に。
赤ちゃんが育たない「胎児発育不全」
胎児発育不全とは、何らかの理由で赤ちゃんの発育が遅れ、週数に適した大きさに成長できていないことを指します。
赤ちゃんの成長後に影響がある「生活習慣病」
ママの栄養が不足していると、赤ちゃんが大人になったときに肥満や高血圧、糖尿病などになりやすいと言われています。
栄養の過剰摂取が続いた場合
食生活の偏りにより、栄養を摂りすぎている場合は以下のような症状が表れることがあります。
合併症を引き起こすこともある「妊娠高血圧症候群」
妊娠中に高血圧となった状態を妊娠高血圧症候群と呼びます。場合によっては、赤ちゃんやママの命を脅かす合併症を引き起こすことも。
治療が必要な「妊娠糖尿病」
妊娠中に初めて糖尿病と診断された場合、妊娠糖尿病と呼びます。難産や妊娠高血圧症候群などの合併症を引き起こすことがあるため、治療が必要に。
分娩が進まない「微弱陣痛(びじゃくじんつう)」
陣痛が弱く、分娩がなかなか進まない状態を微弱陣痛と言います。陣痛促進剤を使用したり、吸引分娩を行うなどして、分娩の後押しをする場合も。
難産の危険もある「巨大児」
出生体重が4,000gを超えた赤ちゃんを巨大児と呼びます。大きな体のために、産道をうまく通り抜けられず、難産になることも。
赤ちゃんにいい影響のある食べ物を食べよう
妊娠初期にいい食べ物や控えた方がいい食べ物、栄養バランスが偏った場合の赤ちゃんへの影響をご紹介しました。せっかく食べるなら、赤ちゃんの成長をサポートするような食べ物を積極的に食べたいですよね。Webサイトで検索すれば「まごわやさしい」の食材を使ったレシピがたくさん出てくるので、自分に合った調理方法を見つけてマタニティライフを楽しんでみてください。