NIPTなど、出生前診断の費用は?それぞれの検査の種類ごとに費用の目安をご紹介
お腹の赤ちゃんの発育や疾患の有無など調べることができる出生前診断。出生前診断には、どのくらいの費用がかかるのか気になる人も多いのではないでしょうか。実は出生前診断とひと口にいっても、さまざまな種類があり、検査によって費用が異なります。そこで今回は、出生前診断の種類や各検査にかかる費用の目安をご紹介。最後に当院のNIPT(新型出生前診断)の費用についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
出生前診断とは?どんな種類がある?
出生前診断とは、妊娠中に赤ちゃんの発育や疾患の有無などを調べる検査をし、検査結果をもとに医師が診断すること。特別な検査のように思われるかもしれませんが、一般的な妊婦健診で行われるエコー(超音波)検査を使った診断も、出生前診断のひとつ。つまり、広い意味では、妊婦が出生前診断を受ける割合はほぼ100%ともいえるのです。
このエコー検査は、見た目でわかる疾患や異常(形態異常)を調べるもの。見た目だけではわからない疾患(染色体異常)など、赤ちゃんの先天性疾患を調べることができる出生前診断もあるんですよ。
また出生前診断は、検査結果を確定できる「確定的検査」と、結果を確定できない「非確定的検査」の2つに分類されます。
では、どのような検査が出生前診断に用いられるのか、見ていきましょう。
エコー検査/非確定的検査
超音波を用い、はね返ってきた音波を信号として処理することにより、お腹の赤ちゃんを画像として見ることができる検査です。
超音波は無害で安全性が高いことが特徴。そのためエコー検査は妊娠が判明した段階から妊娠後期まで行うことができます。
なお、エコー検査は目視による確認のため、非確定的検査となります。
母体血清マーカー検査/非確定的検査
妊婦の血液を調べ、お腹の赤ちゃんの染色体異常について調べる検査です。検査は、採血のみで行えるのが特徴。実施時期は、妊娠15~18週ごろまで。
21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、開放性神経管奇形(無脳症や二分脊椎など)の確率が算出されます。母体血清マーカー検査は非確定的検査です。
コンバインド検査/非確定的検査
エコー検査と採血による検査を組み合わせた検査です。エコー検査のみの場合よりも、高い精度で疾患の可能性を調べることができます。
まず、エコー検査によって赤ちゃんの首の後ろの厚み(NT)を調べ、血液検査によって18トリソミーと21トリソミーの確率を検査。
検査が行える時期は、妊娠11~13週。こちらも、非確定的検査です。
NIPT(新型出生前診断)/非確定的検査
無侵襲的出⽣前遺伝学的検査とも呼ばれるNIPTは、妊婦の血液からお腹の赤ちゃんの染色体異常を調べることができる検査です。NIPTでは、13・18・21トリソミーに加え、性染色体の異常、微小欠失についての情報を得ることができます。また、感度99%と非確定的検査の中でも非常に高い精度が特徴です。
妊娠10週目以降の妊婦であれば、誰でも検査を受けることができます。
絨毛検査/確定的検査
妊婦から採取した、将来胎盤の一部となる絨毛(じゅうもう)によって、お腹の赤ちゃんの染色体異常や遺伝子疾患を調べる検査です。確定的検査なので、検査結果から赤ちゃんの状態について診断を行うことが可能。ただし、すべての疾患について診断することはできません。検査は妊娠10~13週ごろ。
ただし、妊婦のお腹に針を刺して絨毛を採取するため、流産などのリスクを伴います。
羊水検査/確定的検査
子宮内を満たしている羊水を採取し、羊水中に浮遊している赤ちゃんの細胞から、染色体異常など調べます。すべての病気を診断することはできませんが、染色体異常については確定診断が可能な検査です。検査時期は、妊娠15週目以降。
羊水を採取する際は、超音波をお腹に当てながら赤ちゃんの位置を確認し、妊婦のお腹に針を刺し、採取します。そのため赤ちゃんへの接触、流産・死産のリスクがあります。
出生前診断は保険適用?
出生前診断は自由診療となるため、保険は適用されません。そのため全額自己負担での検査
になります。
また、染色体の異常が発見されたとしても、その結果が治療に結びつくものではないという考えから、出生前診断を目的とする母体血を用いた検査費用は、医療費控除の対象からも外れます。そのほか、出生前診断に対する補助金なども現時点ではないようです。
各出生前診断にかかる費用は?
出生前診断は自由診療のため、医療機関により検査料金も異なります。下におおよその費用をまとめました。なお、エコー検査は通常の妊婦健診で行うものではなく、出生前診断として行う検査の費用となります。
検査の種類 | 費用の目安 |
エコー検査 | 約10,000円前後 |
母体血清マーカー検査 | 約20,000~30,000円 |
コンバインド検査 | 約30,000~50,000円 |
NIPT(新型出生前診断)※ | 約150,000~200,000円 |
絨毛検査 | 約100,000~200,000円 |
羊水検査 | 約100,000~200,000円 |
羊水検査の費用に関しては、NIPTを受けた施設(無認可)で 、一部または全額負担してくれる場合もあります。
当院におけるNIPTの検査費用
当院は、NIPTを専門とするクリニックです。「知ること」と「備えること」に意義があると考え、妊娠10週⽬以降の⽅であれば、年齢制限なく、どなたでも検査を受けることが可能です。
出生前診断はすべてが自己負担となるため、「もっと料金が安いなら…」と金銭的な理由で検査を受けるべきか悩んだり、諦めたりする方も少なくありません。そこで当院は、どなたにでも受けていただきやすい検査料金を設定しています。
当院のNIPT検査プランは、フルセット検査とライト検査の2種類。それぞれの検査プランの費用と得られる情報とご紹介します。
検査タイプ1:フルセット検査
検査料金:110,000円(税込)
検査内容:13番、18番、21番を含む、全染⾊体トリソミー検査(1~22番)、性別判定検査、性染⾊体検査、微小欠失検査
詳しく調べたい、知ることのできる情報はすべて知りたい、という⽅へおすすすめの検査プランです。ご希望の方には、性別判定も行っています。
検査タイプ2:ライト検査
検査料金:55,000円(税込)
検査内容:13番、18番、21番染⾊体のうち、どれか1つ
ダウン症(21番トリソミー)のみ調べたいなど、ピンポイントでの検査を希望される方におすすめのプランです。
当院で選べるオプション
当院では、みなさまに安心してNIPTを受けていただけるよう、さまざまな状況に応じた3つのオプションをご用意しています。その料金と内容をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
選べるオプション1:プレママ共済
料金:8,000円(税込)
NIPTの検査結果が陽性と認められた方を対象に、羊水検査にかかる費用を最大で200,000円(税込)まで補助します。一般的に羊水検査の費用は約100,000~200,000円といわれているため、ほとんどの場合、プレママ共済の補助の範囲内で検査が行えるんですよ。
なお、費用補助の基準は以下のとおりです。
1.1~22番染色体および性染色体で陽性と判定された場合、Gバンド法・qf-PCR法での検査費用を補助します。
2.全染色体全領域部分欠失疾患が陽性と判定された場合、Gバンド法・qf-PCR法・マイクロアレイ法の検査費用を補助します。
選べるオプション2:検査結果郵送
料金:3,300円(税込)
検査結果は通常、マイページよりご確認いただくことになっています。本オプションでは、ご希望の方に対し、検査結果を紙面で送付。郵送しますので、来院は不要です。お忙しい方にも喜ばれています。
オプション3:診察(対面またはオンライン)
料金:20分 4,400円(税込)
当院では、オプションとして検査⽇以外での診察を⾏っています。NIPTについての疑問・質問、そのほか妊娠・出産についてなど、さまざまなご相談を承っていますよ。
また対面での診察はもちろん、オンライン診療も可能です。来院が難しい方や感染対策のため外出を控えている方などは、ぜひご活用ください。
全額自己負担だからこそ、予算や条件に合った医療機関を選択
出生前診断は自由診療となるため、一般的な妊婦健診で行われるエコー検査以外は、すべて自己負担。そのため医療機関によって、検査を受けられる条件や検査料金が異なります。また種類によって検査を実施できる時期も異なることが特徴です。
受けなかったとき、後悔しないためにも、出生前診断に興味がある方はなるべく早めに情報収集を行い、医療機関へご相談されることをおすすめします。
当院では、専門とするNIPTをはじめ、検討中の患者様からはさまざまなご相談を受け付けています。オンライン診療も行っていますので、お気軽にお問合せください。