妊娠しやすい時期はいつ?排卵検査薬でわかることとは
妊娠を希望するうえでは、排卵日を知っておくことは大切です。妊娠しやすい時期である排卵日は「排卵検査薬」を使うことで、ある程度予測ができます。この記事では、排卵検査薬とはどんなものか、またどのように使っていくのかなどについてくわしく紹介していきます。これから排卵検査薬を使いたいと思っている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
妊娠しやすい時期がわかる!排卵検査薬とは
排卵検査薬とは、妊娠しやすい時期である排卵日を、約1日前に予測する検査薬のこと。ドラッグストアや薬局などで購入できるため、自宅でも手軽に使いやすい検査薬です。使い方は、排卵検査薬に尿をかけて陽性かどうかを判定していくシンプルなもの。生理周期に合わせて、何日間か継続して使用することが一般的です。
【排卵検査薬の判定方法】
陽性の場合:基準ラインより判定ラインが濃い、もしくは同じ濃さ
陰性の場合:基準ラインより判定ラインが薄い、もしくは出ない
排卵検査薬で陽性判定が出れば、まもなく排卵が起こるしるしです。判定ラインが薄い陽性を示しているときには、明確な陽性になるまで引き続き検査を続けていきます。
排卵検査薬を使うのはいつ?
排卵検査薬の使用開始日は、次の生理予定日の17日前です。基本は1日1回、朝・昼・夜、いずれかの時間帯で検査を行います。陽性か陰性かで判定に迷う場合などは、1日2回、検査を行うと判断がしやすいようです。
ポイントは、毎日ほぼ同じ時間帯で検査すること。とくに、排卵検査薬でキャッチする「黄体形成ホルモン(LH)」の濃度が高い朝一の検査が推奨されています。検査前には次の避けるべき注意点も確認しておきましょう。
【使用前の注意点】
・検査前は多量な水分摂取を控える
・多量な発汗をともなう運動は控える
・分娩や流産後は月経開始を待ってから検査する
なお、排卵検査薬を使い始める日を知るためには、ご自身の生理周期を把握しておくことが大切です。
生理周期の求め方
生理周期とは、生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの周期のこと。この期間のわずかな時間にあらわれる「LHサージ」という状態を見逃さないために、排卵検査薬を使っていきます。ご自身の生理周期を把握する際は、前回の生理開始日を1日目と数えて、次の生理が始まる前日までの日数を数えていきましょう。
【生理周期の求め方】
前回の生理開始日:5月6日 次の生理開始日:6月2日
→生理周期:27日
生理周期は個人差も大きく、誰もが同じ日数なわけではありません。毎月一定の周期で月経が起こらないという方もいます。ご自身で生理周期がわからない方は、生理開始日を手帳などに記載しながら調べておくとよいでしょう。
なお、排卵検査薬を販売するメーカーの公式ホームページなどでは、生理周期を簡単に求められるツールも公開されています。こうしたツールも上手に活用しながら、生理周期を把握していきましょう。
排卵検査薬で陽性判定!タイミングはいつとるべき?
排卵検査薬で陽性判定が出たら、約40時間以内に排卵する可能性があります。そのため、なるべく早いタイミングで性交をすることで、妊娠の可能性が高まるでしょう。このタイミングが、着床の成功率が上昇しやすい時期といえます。
また、排卵後の卵子の生存期間は約24時間のため、排卵検査薬で陽性が出て数日経ってしまうと性交のタイミングとしては遅いといえます。一方、精子は女性の体内で2~3日程度生存できるといわれているため、排卵の時期を前もって予測して準備しておくことが大切です。なお、排卵検査薬の判定では、次の点にも注意しておきましょう。
検査初日に陽性になったとき
検査初日に陽性判定が出た場合には、すでに排卵が終わっていることも考えられます。そのため、妊娠を望む方はできるだけ早めに性交すると、妊娠の確率を高められるでしょう。また、検査初日が陽性だったときには、陰性に変わることが確認できるまで排卵検査薬の使用を継続しましょう。
陽性が続いたとき
排卵検査薬の使用期間中、排卵とは無関係に陽性が続くこともあります。分娩後や流産後、不妊治療の薬剤投与の影響などからこうした状態が続くこともあるようです。また、妊娠や内分泌障害、閉経期の可能性もあります。そのため、排卵検査薬で陽性が続いた場合には、できるだけ早めに医療機関に相談しましょう。
陽性判定後の適切な時期に性交しても6周期以上妊娠しない
「排卵検査薬を使いながら、適切な時期に性交していてもなかなか妊娠しない」という場合には、早めに医師に相談しましょう。目安となる期間は、6周期です。この期間を超えても妊娠しないときには、排卵のタイミング以外で妊娠しにくい要因が見つかることもあります。医師への相談の際は、できるだけパートナーと一緒に医療機関を受診すると、検査などがスムーズに終えられます。とくに、30代後半の方や妊娠に至らない期間が長い方、早めの妊娠を希望する方は、医療機関への早期受診がおすすめです。
陰性が続くとき
不規則な生理周期の方などは、排卵検査薬を使っていても陰性が続いてしまうことがあります。このようなケースでは、通常陽性となる排卵期であっても、陰性が出てしまうことがあるようです。そのため、陰性が続く場合にも、できるだけ早めに医療機関を受診しましょう。
排卵検査薬で妊娠はわかる?妊娠検査薬との違いとは
排卵検査薬にまつわる話では、「排卵検査薬で妊娠がわかった」「排卵検査薬でずっと陽性が出ていたら妊娠していた」ということも耳にします。そのため、排卵検査薬でも妊娠がわかるのでは、と思われている方もいるのではないでしょうか?
しかし、排卵検査薬はあくまでも、「まもなく排卵であること」を示してくれるアイテム。妊娠しているかどうかを知るためには「妊娠検査薬」を使うほうが、正確な判断ができます。それぞれの違いを確認してみましょう。
【排卵検査薬の仕組み】
排卵検査薬は、排卵期に分泌される「黄体形成ホルモン(LH)」を尿中から検出します。このホルモンが大量に分泌されることを「LHサージ」と呼び、約40時間続くこの期間に排卵検査薬を使うと陽性反応を示します。
【妊娠検査薬の仕組み】
妊娠検査薬は、妊娠が成立すると作られる「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンを尿中から検出します。このホルモンは、受精卵が子宮内膜に着床しなければ作られないホルモンです。一般的な妊娠検査薬は、hCG濃度が50mIU/mL以上になると陽性反応を示します。
このように、それぞれの検査薬が検出するホルモンはまったくの別もの。そのため本来、排卵検査薬で妊娠がわかるということはありません。
しかし、それぞれが検出するホルモンは「αサブユニット」と呼ばれる共通する構造をもっていることから、まれに誤反応してしまう可能性があるといいます。そのため、「排卵検査薬でずっと陽性が続いていたら、妊娠したときの反応かもしれない」といわれてしまうようです。
とはいえ、排卵検査薬はあくまでも排卵期を調べるためのもの。妊娠判定をしたい場合には、妊娠検査薬や医療機関を受診することをおすすめします。
妊娠しやすい時期を知りたい方は排卵検査薬の活用を
妊娠しやすい排卵期を知るために、排卵検査薬は便利なアイテムです。「ドゥーテスト」や「チェックワン」など、ドラックストアや薬局などで購入できる排卵検査薬もあります。おすすめの商品をまとめたランキングなども参考に、使いやすい排卵検査薬を選びましょう。また「陽性判定が何日も続く」「陰性ばかりで妊娠しやすい時期がわからない」などの症状がある方は、医療機関への早めの相談も大切。排卵検査薬を上手に活用していきましょう。