妊娠中に関するコラム

漫画『コウノドリ』23巻は出生前診断がテーマ|ダウン症の結果が出た夫婦の選択とは?【ネタバレあり】 

産科医療がテーマの漫画『コウノドリ』を知っていますか?主人公の産科医が直線するさまざまなできごとを通して、医療現場のリアルや命の大切さを伝える医療系漫画です。そんな漫画『コウノドリ』23巻は、出生前診断がテーマ。今回は、『コウノドリ』に登場した夫婦のストーリーを紹介するとともに、新型出生前診断(NIPT)の概要や実際にNIPTを受けた方の声などをお届けします。

漫画『コウノドリ』23巻のテーマは出生前診断【ネタバレあり】

漫画『コウノドリ』とは、鈴ノ木ユウ原作の日本の漫画。実写テレビドラマ化もされ、主人公の産科医を綾野剛さんが演じたことでも話題になりました。

漫画『コウノドリ』とは?

漫画『コウノドリ』は、産科医の鴻鳥(こうのとり)サクラが主人公の産科医療漫画。「聖ペルソナ総合医療センター」という医療機関を舞台に、妊婦やその家族を中心にストーリーが展開していきます。ちなみに、「ペルソナ」はキリスト教の三位一体の概念を意味する言葉。医療機関の名前もここから来ているのかもしれませんね。

2012年に短期集中連載としてスタート。それが人気を博し、2013年から2020年まで通常連載されました。全32巻。2015年に実写化されたテレビドラマも大好評で、2017年には続編となる第2シリーズも放送されました。

『コウノドリ』では、未受診妊婦や子宮外妊娠、羊水塞栓症、胎児水腫など、実際の産科医療現場で起こるさまざまなケースが取り上げられています。

漫画23巻・ドラマ第1シリーズ第10話は出生前診断を受けた夫婦の話

漫画『コウノドリ』23巻、そしてドラマ第1シリーズ第10話は、出生前診断がテーマの回。ドラマでは、新型出生前診断を受けた2組の夫婦が登場します。検査の結果、21トリソミー陽性、つまり赤ちゃんにダウン症の可能性があることがわかり、大きな不安を抱え、迷う夫婦に対し、「これからのことを一緒に考えよう」とサクラは寄り添います。

ドラマに登場した新型出生前診断とは?結果を受けて夫婦が選んだ道【ネタバレあり】

ここでは、ドラマに登場した2組が出生前診断を受けた結果、どのような選択をしたのかについて簡単にご紹介します。

とその前に、「新型出生前診断ってなに?」「出生前診断は産科で受けるもの?」など、さまざまな疑問もあるかもしれませんね。そこで、まずは出生前診断について解説しましょう。

新型出生前診断(NIPT)とは?

出生前診断とは、妊娠中に胎児の発育や異常の有無などを調べる検査を行い、その検査結果をもとに、医師が行う診断のこと。超音波検査や母体血清マーカー検査、絨毛検査、羊水検査など、さまざまな種類があります。

出生前診断のうち新型出生前診断とは、無侵襲的出生前遺伝学的検査とも呼ばれる非確定的検査です。無侵襲的出生前遺伝学的検査を表す「Noninvasive prenatal genetic testing」を略して、NIPTとも呼ばれます。NIPTは母親から採血した血液だけで、お腹の赤ちゃんの染色体異常を調べられるのが特徴。また、妊娠10週目以降という早い段階から検査ができるうえ、感度99%と検査精度が非常に高いことがメリットです。ただし、非確定的検査であるため、あくまでも疾患の可能性が「高い」「低い」としか診断することはできません。検査結果を確定させるには、羊水検査などの確定検査を受ける必要があります。

またNIPTを受けられる場所は、NIPTを取り扱う産婦人科クリニックや不妊治療専門クリニック、出生前診断専門クリニック、総合病院や大学病院の遺伝診療部などが挙げられます。

では、ここからドラマ『コウノドリ』第2シリーズ第10話に出てきた2組の夫婦の話に戻りましょう。

出生前診断(羊水検査)の結果から中期中絶を選んだ夫婦

羊水検査で胎児がダウン症であると診断を受けた夫婦の話。羊水検査は確定検査なので、ほぼ100%ダウン症であることがわかっている状況です。この夫婦には子供が1人おり、障がいを持つ子供が生まれたら、親が亡くなった後、上の子供にすべてを押し付けることになる…といった理由から、お腹の赤ちゃんに障がいがあることがわかったら中絶すると決めたうえで出生前診断を受けたのでした。

その結果、ダウン症陽性。考えた末、予定通り中絶することを選択します。すでに妊娠中期に入っていたため、人工的に陣痛を起こし分娩する形での中絶に…。中絶後、「産んだ子、小さくて暖かかった」という妻の言葉が印象的でした。

直前で産むことを選んだ夫婦

3年の不妊治療の末に妊娠。別のクリニックでNIPTを受け、ダウン症陽性の検査結果が出た夫婦の話。障がいの可能性があることがわかり、諦めるしかないと考える夫や親。しかし、妻は悩み続けます。サクラは、確定検査である羊水検査について夫婦へ説明する中で、「これからのことを一緒に考えよう」と寄り添い支えます。

そして一旦は中絶を決意しながらも、超音波検査で自身のお腹の中で元気に動く赤ちゃんを見て、「産みたい、けど育てていく自信がない…怖い…でも産みたい!」と産むことを決断します。

実際にNIPTを受けた方の声

『コウノドリ』では、出生前診断を受ける目的や夫婦を取り巻く環境の違いによって、さまざまな選択がある様子が描かれていました。

では、実際にNIPTを受けたことがある人は、どのような目的や心境だったのでしょうか。そして、NIPTを受けてどのような感想を持たれたのでしょうか。「マイナビ子育て」が実施した座談会の内容から、NIPT経験者の声を抜粋してご紹介します。

NIPTを受けたきっかけは?

◎「事前に知っておけることは全部知っておきたい」と考えたからです。長く不妊治療をしていたこともあり、妊娠・出産にまつわることはどうしてもネガティブな方向で想像してしまいます。

赤ちゃんが生まれるまで、その精神状態を引きずっているのは良くないなと思い、可能な限りあらかじめ知っておくためにNIPTを受けることにしました。

◎NIPTを知ったきっかけは産院での説明でした。検査によってわかる項目、受けられる週数まで詳しく説明してもらいました。妊娠中に赤ちゃんに関することを早めに知りたいという思いがあり、検査を受けました。

NIPTの結果が陽性となったときのことは考えた?

◎「結果がどうであろうと産む」と決めていて、どのような結果でも受け入れようと考えていました。私個人の考えですが、起こる確率が低いことをずっと気にしながらマタニティライフを送りたくなかったというのもあります。染色体疾患の発生頻度からみても、検査を受けた方が自分にとっては精神面でメリットが大きいなと。 そして確率は低くても陽性であった場合は早く準備もしておかないといけない。だから検査を受けるかどうかについて長く考えをめぐらすことはなく、受けること自体には迷いはありませんでした。

◎検査の目的とその結果のことも、夫と十分話し合ったうえで検査を受けました。結果が陽性になった後については想像がつかないことも多いけど、事前に知っておく方が自分たちにとってはメリットがあるよねと夫と話し、受けることを決意しました。

NIPTを受けて変わったことは?

◎やっぱり結果を聞いて少し落ち着きました。妊娠中の心配事はたくさんありますが、一番気にかかっていたことだったので。

◎NIPTは、染色体異常を調べることだけが目的ではないということ。特に初めての妊娠だと、妊婦健診で「赤ちゃんがちょっと小さいね」といわれるだけでもとても不安になりますよね。いろんなことを気にしながら過ごす妊娠生活の中で、抱えている不安をひとつでも減らせる手段としてNIPTは有効なのかな、と思います。

※出典元:マイナビ子育て|令和のママなら知っておくべき! 妊娠10週から染色体疾患や性別が調べられるNIPTとは?

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/19956

当院「プレママクリニック」のNIPTの特徴

当院「プレママクリニック」は、NIPTを専門で取り扱う医療機関です。お腹の赤ちゃんについて調べたい・備えたいと願う方のお役に立ちたいという想いで、検査を受けていただきやすい体制を整えています。

年齢制限なく、妊娠10週目以降から検査可能

当院では、妊娠10週⽬以降の⽅であれば、年齢制限なく、どなたでも検査を受けられます。他の検査施設で、「検査できる年齢を下回っていた」「エコー検査などで異常は⾒られなかった」などの理由により、NIPTを受けられなかったという方も、ぜひ当院のNIPTをご検討ください。

予算や知りたい情報に合わせた2つの検査プラン

当院では、予算や知りたい情報に合わせた2つの検査プランをご用意。調べる内容や料金のわかりやすさを重視しています。

【フルセット検査】

調べる内容:すべての染色体異数性および染⾊体の微小⽋失

検査料金:110,000円(税込)

お腹の赤ちゃんに関する情報はできるだけ多く知りたい、詳しく知りたいという方におすすめです。

【ライト検査】

調べる内容:13番、18番、21番染⾊体のうち1つだけ

検査料金:55,000円(税込)

ダウン症など、特定の染色体異数性のみ調べたい方におすすめです。

採⾎から検査結果のお知らせまでがスムーズ

ご来院いただくのは、採⾎のための1度のみ。結果は、事前にご登録いただくマイページより確認できます。なお、結果がわかるまでには、採⾎後10日〜2週間前後の時間が必要です。

東京・大阪・福岡に全4院で展開

当院は、2022年2月に銀座 と表参道 にてオープンしました。その後、2022年5月に大阪・梅田院、6月に福岡・福岡院がオープンし、全4院で診療を行っています。ご予約もLINEから手軽に行えます。お近くの方はぜひお問い合わせください。

出生前診断で「知ること」と「備えること」ができる有効な手段

『コウノドリ』では、どのような状況で、どのような決断をしたとしても、その決断は尊いものというサクラの一貫した考えが描かれていました。NIPTの検査結果が、判断材料になることもあるでしょう。しかし、赤ちゃんのことが事前にわかったからこそ、治療や養育の準備をはじめることができたり、専⾨の医療機関を受診したりといったフォロー体制を整えることができます。健やかなマタニティライフを送るためにも、NIPTは意義のある検査だと考えています。知る権利は全ての妊婦さんにある、とプレママクリニックは考えています。気になる方は、ぜひご相談ください。

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